第6回測定員交流会(12.11.25)が開催されました

 

 当日は「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク事務局長の吉田由布子さんに、放射能汚染が未来世代に及ぼす影響についてお話していただきました。あるびれおスタッフ14名が参加、熱心な質疑・意見交換が行われました。

現地調査に基づく吉田さんのお話から、放射線被曝について多くを学びました。

①    ベラルーシほか被災三国では、がん以外の病気も増加していること

②    女性のホルモン異常からくる機能低下が見られること

③    胎盤・母乳にも放射性物質が存在すること

④    思春期の際の被曝による生殖健康悪化が見られること

⑤    汚染地域では事故後に受胎して生まれた世代に健康でない子供が増加していること

⑥    チェルノブイリ健康研究を福島に生かす必要があること

⑦   日本ではチェルノブイリの移住ゾーン以上の汚染地域にも人々が住んでいること

⑧    今の生活の中でできるのは、安全で健康な食品の摂取と保養、健康に関する事実や数値などを記録しておくことしかないこと

⑨    行政を巻き込み動かす必要があること

⑩    低線量被曝や晩発性障害は未知の部分が多々あり、学び続ける姿勢が重要であること

お話の中で私が特に注目したのは、ベラルーシほか被災三国では高度監視区域や社会的援助対象のエリアに指定される被曝線量基準が、内部と外部を合算して0.5msv/年、1msv/年を超えたら移住の権利が付与され、5msv/年以上では移住がおおむね義務化されているという点です。日本では外部のみで1msv/年までが法的な許容範囲ですし、20msv/年以上がやっと避難対象区域に該当します。日本政府の冷酷さを、改めて強く意識させられました。

また、放射線は直接DNAに損傷を与えなくても、世代を超えて遺伝子発現の変異を起こす恐れがあるという、エピジェネティクス(DNAの配列を変えずに、遺伝子の発現をコントロールする仕組み)の面からの仮説については、初めて聞く話であり驚きでした。被災三国の不健康なこどもの増加は、母体に蓄積したセシウム137が原因であり、胎児へのエピジェネティックな影響が脆弱で病気にかかりやすい体質を生んでいるのではないか、という考察は衝撃的でした。

フクシマが風化しつつある中、3.11以降被曝し続けているこどもたち(思春期の者を含む)に、私たちができることは何か?あるびれおの測定活動をどのように役立たせていくのか?私が問い続けねばならない課題を重く感じました。

吉村 理

※「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワークは1990年に設立され、現地に医薬品を送るのみならず、自ら調査研究も行い、チェルノブイリの検証を通して、自分達自身で考えていくことを目指して活動しています。

下の本は女性ネットワークの代表を長く務めて来た綿貫礼子さんと事務局長である吉田由布子さんが、チェルノブイリの被害調査と救援活動の中で得て来た事実を報告し、福島以後の日本に警告をおくっている書です。

あるびれおに置いてありますので、希望者はご購入下さい。1800円です。

 

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