福島県浅川町産の14年度産梅干しを測定しました。
〇9月7日測定 測定時間1800秒 試料重量1227g
セシウム合計 5.98±2.19Bq/kg
判定 核種 放射能濃度 絶対誤差 統計誤差 検出下限値
『検出』 Cs-137 5.98Bq/kg ±2.19Bq/kg 30.7% 2.56Bq/kg
『下限未満』Cs-134 ー ー ー 2.39Bq/kg
3.11から3年半が経過し、Cs-134が減衰しているため、Cs-137/Cs134比は現時点で
約1/0.3になっているというのが専門家の見解です。この場合、Cs-137の数値から
推測すると、Cs-134は2Bq/kg前後になるはずですが、下限値が2.39Bq/kgなので、
その中に含まれてしまって、“在るのに見えない”可能性も否定できません。
そこで、下限値をもっと下げるべく、同じ検体を18時間測定しました。
〇9月24日測定 測定時間64800秒 セシウム合計4.58±0.88Bq/kg
判定 核種 放射能濃度 絶対誤差 統計誤差 検出下限値
『検出』 Cs-137 3.06Bq/kg ±0.74Bq/kg 13.0% 0.59Bq/kg Pあり
『検出』 Cs-134 1.52Bq/kg ±0.47Bq/kg 23.9% 0.54Bq/kg
Cs-137にピークが検出され、また1800秒では下限未満だったCs-134が、今回は「検出」になりました。
絶対誤差や対Cs-137比率などを勘案すると、福島原発事故由来のものの可能性が高いと思われます。
検出下限値が高いと検出できない例かと思われます。
Cs-134が減衰していく中で、ますます厳密な測定が求められて来ていると実感しました。
ちなみにこの梅干しは、8月2日に測定した13年度産の梅干し(あるびれおブログ参照)と同じ方が依頼されたものです。同じ産地、同じ状況で作られたもののようでした。
(測定員 古林・山羊)